自己PRで「素直さ」をアピールする書き方|企業の評価は?【例文7選】
素直さは多くの企業で好印象な強みです。意見を受け止め、改善に繋げられる姿勢があれば、良好な人間関係を築くことにも繋がるでしょう。
この記事では、就活の自己PRで素直さを効果的にアピールするための書き方を解説していきます。
経験別の例文や、素直さをアピールする際の注意点もあわせて紹介していますので、こちらを参考にしてESの完成度を高め、希望の就職先へ挑戦しましょう。
目次
素直さをアピールする自己PRの書き方
<素直さをアピールする自己PRの構成>
- 強みの簡単な紹介
- 素直さを表すエピソード
- 得た成果と学んだこと
- どのように仕事で活かすか
①最初に自分の強みを簡潔に述べる

自己PRでは、まず簡潔な強みを冒頭で述べましょう。結論から入ることで、その後に続く内容との関連性がわかりやすくなります。
また、ここでは強みを一文にまとめることが重要です。自己PR自体の導入としての役割も果たすので、最初から長すぎる文章を見せるのはNGです。その後の内容が読み飛ばされやすくなり、アピールが正しく伝わりません。
「異なる意見でも積極的に取り入れられる素直さ」「新しい環境にいち早く適応できる素直さ」など、簡潔かつ個性も出るような表現ができると、掴みとして効果的です。
②素直さを表すエピソード

次に素直さを表すエピソードを述べます。強みの根拠となる具体的なエピソードがないと、説得力に欠けます。
選ぶエピソードによって、他の志望者との差別化も可能ですが、珍しい経験でなくとも問題はありません。自分の考え方や行動力が良く表れたエピソードを選ぶことが重要です。
③素直さから得た成果・学んだこと

具体的なエピソードを述べた後で、素直さを発揮して得た成果や学んだことを説明します。良い成果を得られた場合は、自分の取り組みとの関連性が十分に伝わるように述べましょう。
良い結果を得られなかったのであれば、どのように行動するべきだったか・何を学んだかを述べます。失敗を受け止め、反省して次に活かす姿勢を示せば、素直さをアピールすることができます。
アピールする成果は、大きければいいというわけではありません。自分が貢献したと自信を持って言えるものであれば、小さな成功であっても十分に魅力的なアピール材料になります。
④素直さをどのように仕事で活かすか

最後には、ここまでに説明した素直さを、仕事でどのように活かすかを述べましょう。業務の種類や貢献のビジョンを明確に示すことが求められます。
強みやエピソードは、あくまで過去の経験の紹介です。それを踏まえた上で、将来的な貢献の意欲を示すことが重要となります。
企業の求める人物像を確認しておき、どんな活躍を期待してもらうことが効果的なのか判断しましょう。
自己PRで素直さをアピールする例文
部活動
私の強みは、素直さです。高校時代にサッカー部に所属していましたが、入部当初は部活の雰囲気に馴染めず、部員から「練習を楽しめていない」とよく言われました。そこで、部員一人ひとりの意見を聞きながら、自分の意見を率直に伝えることで、部員全員が主体的に活動できる環境を作りました。その結果、部員全員の練習参加率が上がり、県大会出場を果たすことができました。
この経験から、どんな状況でも素直に行動する力を身につけました。貴社においても、お客様のニーズに応えるべく常に素直な心を持ち仕事に取り組みたいです。(250字以内)
部活動経験のエピソードによって素直さをアピールする自己PR例文です。人の意見を受け入れながら自分の意見も伝え、部の雰囲気を改善したことが十分に伝わります。素直さをどう活かすかが記載されていることも良いポイントです。
部員からどのような意見があったのか、自分はどのような意見を伝えたのかを問われた際は、具体的に答えられるようにしておきましょう。
ゼミ
「どんな状況でも素直に行動できる」ことが私の強みです。
私はゼミ長として、ゼミ生のモチベーション向上に努めました。具体的には、ゼミ生が主体的に活動しやすい環境づくりを目指し、ゼミ生と積極的にコミュニケーションを取り、意見交換をすることで信頼関係を構築しました。その結果、ゼミ生から「ゼミ長をこの人に任せてよかった」と言ってもらえました。
貴社においてもこのような素直な姿勢を活かし、お客様や社会に貢献していきたいと考えています。(250字以内)
ゼミ長の経験をもとに、素直さを示すエピソードが具体的に述べられています。周囲とのコミュニケーションも欠かさない姿勢が好印象です。
この内容に加えて、人の意見をどのように受け入れたか、相手の意見をどのように尊重したかなどをより詳細に記載しても良いでしょう。
アルバイト
私の強みは、素直に行動できる点です。
アルバイト先のレストランでは、お客様のニーズを汲み取り、それに応える接客を心掛けていました。接客マニュアルにはない対応であっても、お客様のためだと判断した時には、できる限り対応を行うようにしていました。その結果、「ありがとう」と多く言って頂けるようになりました。
この経験から、お客様のために素直に行動することの大切さを学びました。貴社においても、お客様と真摯に向き合い、信頼関係を築きながら、課題解決に貢献していきたいです。(250字以内)
アルバイトでの接客経験をもとにした、素直さを表す例文です。自分で考える力も兼ね備えていることがわかり、素直さと自主性のバランスが良い内容になっています。
お客様のニーズをより具体的に示し、どのように対応したのかという例を挙げると、取り組み内容がよりイメージしやすくなります。また、成果についても、可能なら売上や顧客満足度などの数値に表せると効果的です。
留学
私の強みは、素直に物事に取り組む力です。
私の留学生活は、異文化理解の難しさから、なかなか思うようにいきませんでした。しかし、留学先の授業課題に取り組んだ際に、積極的に発言しつつも、相手の文化や意見を尊重して意見交換をすることで、現地の学生と信頼関係を築けました。
この経験から、相手の立場になって考え、素直に意見を聞くことの大切さを学びました。貴社においても、お客様のニーズを汲み取り、最適なソリューションを提供していきたいです。(250字以内)
留学のエピソードを交えて素直さを述べた例文です。海外の人とコミュニケーションがとれることは、グローバル展開している企業へのアピールにもなります。
さらに、英語力に自信がある場合は、履歴書にTOEICのスコアや英検の合格級を記載しておきましょう。
面接時には、異文化理解はどのように難しかったのか、どのように意見交換したのかを問われる可能性があります。より具体的なエピソードを答えられるよう準備しておきましょう。
サークル
私は、周囲の意見を素直に受け入れながら、調整役としての役割を果たすことが得意です。
私は大学時代、〇〇サークルに所属し、主にイベントの企画・運営を担当していました。しかし、年に一度の大規模なイベントの準備において、最初に意見がまとまらず、スケジュールも遅れる事態に直面しました。そこで、私はどんな意見でも聞き入れ、それぞれの考えを尊重した上で、全員が納得できる結論へ導きました。その結果、準備が円滑に進むようになり、前年を超える参加者数を記録しました。
この経験を通じて、周囲との素直なコミュニケーションの大切さを学びました。貴社においても、チームの一員として円滑な業務推進に貢献したいと考えています。(300字以内)
サークルでのイベント運営を通じて、素直さの大切さを学んだ例文です。素直に意見を聞き入れる姿勢に加えて、調整力も同時にアピールできています。
イベントの成果として「前年を超える参加者数」というわかりやすい指標を見せている点も評価を得やすいです。
エピソードに入るまでの説明が少し長めなので、簡略化しても良いでしょう。エピソードの厚み付けに文字数を割けるため、より具体的なアピールが可能になります。
ボランティア
私は、意見を素直に伝えながら、改善へ繋げていけることを強みとしています。
大学時代、地域のボランティア活動に参加し、学習支援を行っていました。主に、小学生を対象に勉強を教える活動でしたが、単に知識を教えるだけでなく、学ぶことへの意欲を引き出すことが重要だと考えていました。最初は、生徒がなかなか勉強に集中できず、思うように進みませんでした。しかし、一人ひとりと対話を行い、勉強の大切さを伝えたり、興味や得意分野を理解して、それに合わせて指導方法を工夫したことで、徐々に勉強への意欲を高めることができました。
この経験を通じて、素直な意見を交わす大切さを学びました。貴社においても、この経験を活かし、相手のニーズを的確に捉え、誠実に対応しながら業務に取り組んでいきたいと考えています。(350字以内)
学習支援のボランティアで、素直な意見の大切さを学んだことをアピールしている例文です。真っ直ぐな姿勢で取り組んでいることがうかがえるエピソードで、人柄がよく伝わる内容になっています。
その後の成績の向上などの成果もわかる場合は、積極的に取り入れましょう。ボランティアは短期的・単発の場合も多いため、挙げられる成果は欠かさず記載することが重要です。
インターン
私の強みは、周囲のアドバイスを素直に受け止めながら、成長していけることです。
私は大学時代、〇〇株式会社でのインターンシップに参加し、マーケティング部門で業務を経験しました。当初は、ターゲット層のニーズを正しく捉えられず、提案が通りませんでした。そこで、社員の方々のアドバイスを求め、素直な意見交換を行い、手法の見直しを図りました。その結果、根拠のある提案を作成することができ、企画の採用へ至りました。
この経験を通じて、課題を乗り越えるために素直に助言を求め、成長していくことの重要性を学びました。貴社においても、周囲の意見を素直に受け止め、着実に成長していきたいと考えています。(300字以内)
この例文は、最初は上手くいかなかったものの、素直に意見を求めたことで改善できた流れが表現できています。
インターンは仕事への姿勢がダイレクトに伝わるため、自己PR向きの経験です。何の業務を担当し、どのような成果を挙げたのかを明記できると良いでしょう。
自己PRで素直さをアピールするポイント
具体的なエピソードを交える
具体的なエピソードを交えることが、ESで素直さをアピールするときには重要です。漠然とした言い方では、自分の魅力が十分に伝わりません。
エピソードは取り組み内容をなるべく詳細に述べ、状況をイメージしやすいように書く必要があります。
エピソードは強みの根拠になる部分です。周囲の人に読んでもらい、何についてのエピソードなのかが一目でわかるかどうか確認してもらうことをおすすめします。
素直さを他の言葉に言い換える
- 他者の意見を受け入れられる
- 自分の欠点を見直して、改善できる
- 環境の変化に柔軟に対応できる
- アドバイスを謙虚に受け入れ、成長できる
自己PRで素直さをアピールするときには、素直さを他の言葉に言い換えることも効果的です。「素直」という言葉だけでは強みを正確に表せないこともあるので、さまざまな言い回しで自分の魅力を伝えましょう。
また、言い換えることによって、他の応募者との差別化にもつながります。表現に個性を持たせることで、採用担当者の目に留まりやすい自己PRが作成できます。
企業の特徴と結びつける
企業の特徴と結びつけることも、自己PRで素直さをアピールするときに押さえるべきポイントです。
素直さを企業の特徴と結びつけずにアピールしても、入社後に活躍するイメージが湧きません。採用担当者からの評価を得るには、その企業で強みを活かせることを明確にする必要があります。
企業の公式サイトや募集要項を読んで、求める人物像を把握しておきましょう。また、同じ業界でも、企業によって求める人物像は異なるので、必ず応募企業ごとに調査を行うようにしましょう。
「素直さ」の自己PRは企業にどう評価される?
人の意見を受け入れられる
多くの企業は、人の意見を受け入れられる人材を求めています。企業で活躍するには、間違いや欠点を指摘された際に、素直に受け入れることが重要です。
意地を張って人の意見を聞き入れなかったり、極端に深読みしてネガティブに受け取ったりすると、上司や同僚、顧客とのコミュニケーションが適切にとれません。適切なコミュニケーションがとれず人間関係が悪化すると、仕事の遅れやミスにつながります。
人の意見を受け入れられる人は、多くの人から建設的なアドバイスをもらい、成長しながら仕事を円滑に進められるでしょう。
成長が早い
アドバイスを素直に受け入れてすぐに実践する人であれば、速やかに自分の仕事を改善して成長できるでしょう。
特に経験やスキルの乏しい新人のうちは、人のアドバイスをすぐに受け入れて、前向きに実践することが大切です。
しばしば、人からアドバイスをもらえるのは新人の頃だけだといわれます。中堅・ベテランになると人から注意やアドバイスをもらう機会が減るので、新人のうちに多くの意見を吸収できる姿勢を示しましょう。
変化に対応できる
素直に物事をとらえ、変化する環境に臨機応変に対応することで、企業で長く活躍できます。既成概念や偏見に囚われていると、目まぐるしく変化するビジネスシーンに十分に対応できないでしょう。
また、成長が期待されている人ほど、他部署への異動や海外への赴任を経験することが多くあります。異なる環境での仕事でも、柔軟に受け入れて対応できれば、成長してさらに活躍できるでしょう。
自分の欠点を見直せる
素直さがあれば、自分の欠点を認めて改善することができるでしょう。指摘を素直に受け入れて改善できる素直な姿勢は、能力だけでなく人間関係の構築にも良い影響を与えます。
いつまでも自分の欠点を認めない人は、何度も同じ失敗を繰り返すかもしれません。働き始めると、失敗して傷つくことも多くありますが、素直に反省して改善する姿勢が大切です。
自己PRで素直さをアピールするときの注意点
主体性があることもアピールする
自己PRで素直さをアピールする際には、主体性があることもアピールしましょう。
素直な性格の人は、「他人の意見に流されやすいのでは」と思われる可能性があります。企業で実際に働く際には、人の意見は素直に受け入れつつも、自分でも考えて主体的に行動することが大切です。
素直に意見を受け止めつつ、自発的な行動もしたエピソードを交えて、主体性があることをアピールしましょう。
素直さの欠点も把握する
素直さをアピールする際は、素直さの欠点も把握しておくことが大切です。面接では、自分の欠点や空回りした経験について問われる可能性があります。
自己PRの中で欠点について言及する必要はありませんが、短所がわからずに長所だけをアピールするのは危険です。
「欠点がない強み」は現実的ではありません。短所も理解した上で、強みを発揮できるようにする姿勢を見せることが重要です。
協調性とのバランスを意識する
素直であるあまり、周囲のことを考えず独善的な行動をする人だと判断されると、印象は大きく損なわれます。
協調性を持ちながらも、必要な場面で素直さが発揮できるという姿勢を見せることが大切です。いつでも素直な行動ばかりする人とは、協力して仕事をすることができません。
用いるエピソードでは、自分の考えや行動ばかりを書くのではなく、必ず周囲の人との関わりも明記しましょう。
自己PRで素直さを効果的に伝えよう
素直であることは一般的に企業に好まれますが、伝え方次第で他の応募者と印象の差をつけることもできます。自己PRの基本を押さえつつ、オリジナリティのある内容で作成することが重要です。
また、素直さが欠点にもなりうるという点をよく理解した上で、それをカバーするような内容を書くことで採用担当者に良い印象を与えることができるでしょう。
こちらの記事を参考に、選考を有利に進められるような自己PRを作成していきましょう。
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