自己PRの「あなたらしい写真」の選び方と説明文の書き方【例文あり】
自己PRでは、「あなたらしい写真」を求められることがあります。応募者の人柄や、アピール内容を具体的に把握したいことが理由です。
この記事では、選ぶのが難しい「あなたらしい写真」の選び方を、テーマ別の例とあわせて紹介します。
また、説明文の効果的な書き方や、使える写真がない場合の見つけ方も解説しています。
目次
自己PRに使う「あなたらしい写真」の選び方
説明しやすい写真を使う
- サークルでのリーダー経験をアピールしたい場合
→自分が中心となって話し合いをしている写真 - ピアノのコンクール実績をアピールしたい場合
→コンクールで演奏している写真 - ゼミで研究した内容をアピールしたい場合
→実験や発表している様子の写真
自己PRに使う写真には、説明文を記載することが求められます。その際、複雑な状況や経緯の説明が必要な写真は、「何についての写真なのか」がすぐに伝わりません。
例えば、グループで活動している時の写真を使う場合、専門的な説明が必要な場面はあまり適しません。単なる記念撮影のような場面の方が、説明は簡単に済みます。
また、写真についての説明は、面接の場でも求められる場合があります。その際にも長々と説明をしていると「要点を伝える能力がない」と判断されかねません。なるべく簡潔に説明できる写真を選んだ方が、様々な面で有利に働くでしょう。
アピール内容と一致する印象の写真を選ぶ
自己PRで用いる写真は、アピールしたい強みを感じさせる印象のものを選びましょう。写真の印象と、その後に続く強みのアピールが一致していないと、自己PRの軸がブレてしまいます。
例えば、「協調性」を自己PRでアピールしているのに対して、旅行先で撮った自分一人の写真などを見せても、あなたらしさは伝わらないでしょう。
あなたらしい写真は、あくまで自己PRの一部です。「一貫したアピールポイント」という自己PRの基本から外れないように選ぶ必要があります。
表情のわかるものがベスト
自分が写った写真を使う場合、表情がなるべく良く見えるものを使うのがおすすめです。横顔や後ろ姿だけでは印象がはっきりせず、あなたらしさが十分に伝えられません。
特に、近年ではグループで集まる時にマスクを付けていることも多く、顔全体が見える写真を撮る機会が減っています。
マスクを付けた写真は必ずしもNGではありませんが、マスクが無い方が表情は伝わりやすくなります。可能であれば、撮影時だけ了承を得てマスクを外すようにすると、選択肢を増やせるでしょう。
自己PRの写真の説明文の書き方

写真の説明文は、写真の内容を説明するだけでなく、写真を見た採用担当者の興味を引き、想像力を刺激するような内容にすることが重要です。
写真の説明文で指定されている文字数は、40文字〜100文字程度が多いです。「写真を撮った時の状況」と「伝えたい自分の強み」を端的にまとめれば、十分に収まる文字数になるでしょう。
また、複数人が写っている写真では、自分がどの人物なのかを明確にしておきましょう。証明写真を添付していても、初対面となる採用担当者からは区別ができない場合があります。
【テーマ別】自己PRに使う写真と説明文の例8選
体育会系の部活

大学の部活で練習中の写真です。目標タイムを達成する努力を重ねました。怪我した時は大変でしたが、最後の大会で目標を達成時の喜びは格別でした。この経験で目標達成をするには継続的な努力が必要だと学びました。(100字以内)
怪我を乗り越えて、引退するまでに諦めずに目標へ向かって努力した様子がわかる説明文です。特に「最後の大会で目標を達成時の喜びは格別でした」と具体的な心情を書いているのが特徴です。
可能であれば、大会時の写真を使うと更に努力のイメージがつきやすくなります。特に、自己PR文で大会でのエピソードを書くときは、大会での様子がわかる写真を使用することがおすすめです。
説明を短文でまとめるには、この例文のようにタイムの数値や大会名などはあえて省くようにすると効果的です。
ボランティア

上記の写真は大学の授業で介護ボランティアをした時の様子です。最初は緊張しましたが、笑顔で感謝されたときの喜びは忘れられません。利用者の方一人ひとりに寄り添い、心を通わせる大切さを学びました。(100字以内)
笑顔の写真は、明るくて親しみやすい印象を与えられるため、高評価に繋がりやすいです。目線を合わせている様子から、献身的な人柄も良く伝わります。
説明文では、ボランティアを通して感じたことや学んだことをはっきりと説明できており、魅力がダイレクトに伝わります。
感じ方と考え方を先に出しておくことで、それ以降の自己PRの内容にも説得力を持たせやすくなるでしょう。
アルバイト

アルバイト先の塾で浪人生向けの授業をしている写真です。自身の浪人時代のエピソードを踏まえることで、生徒に親近感を持たせ、勉強の意欲を高める工夫をしました。大学4年間で人に教える力を身につけました。(100字以内)
「どこで誰に向けて何をしているのか」が一目でわかる写真と説明文です。会社では後輩や部下に指導することがあるため、指導している様子からは入社後に活躍しているイメージが持ちやすいでしょう。
結論では「大学4年間で人に教える力を身につけました」と身につけたスキルをアピールできているのも良い点です。
ゼミ

ゼミの時間に現代社会の課題を経済学の視点から分析し、解決策を提案している様子です。積極的に議論に参加し、意見を発信しました。貧困問題に関する研究発表では、データに基づいた提言をして、高評価を得ました。(100字以内)
ゼミでの様子が伝わる写真と説明文です。ゼミでどんなことをしてきたかを簡潔に説明できていますが、発言をする上で工夫したことなどを詳しく記載をすると、より具体的な文章になるでしょう。
今回の写真は複数人が写っている写真のため、どの人物が自分なのかわかるようにすることも大切です。また、複数人の写真を使う際は、必ず写っている人全員の許可を取るようにしましょう。
留学

留学時のホストマザーの方に、お気に入りだという景色を案内していただいた際の写真です。ホストファミリーと互いの好きなものを共有できるようになり、積極的なコミュニケーションの重要性を学んだ日々でした。(100字以内)
留学先での写真は、珍しい風景よりも現地の人と撮った写真がおすすめです。打ち解けた様子の写真からは、高いコミュニケーション能力が伝わります。
説明文も当時のエピソードを想像しやすい形でまとまっており、共感の得られる内容になっています。
さらに、特別な経験から得られた学びを明確にしている点も好印象です。ただ行っただけでなく、自分の力にできたという点をアピールしてみましょう。
インターンシップ

貴社でのインターンシップの際、社員の方々と撮影させていただいた写真です。左端に座っているのが私で、実践的な分析手法を教えていただきました。ビジネスへ真剣な姿勢が伝わり、改めて入社意欲を抱いた経験です。(100字以内)
インターンシップ先の本選考へ応募し、当時の出来事を写真で紹介しています。自社の社員と一緒に働いている姿からは、高いマッチ度が伝わるでしょう。
また、説明文を詳しく記載することで、当時のことを良く覚えている誠実な印象が与えられます。深い経験があれば、現場の人間から期待されていることも伝わり、効果的なアピールになります。
サークル活動

写真サークルのメンバーと、近隣の海まで撮影に訪れた際の写真です。中央で写真を撮っている私を、他のメンバーに撮影してもらいました。訪問の企画立案から関わっていたため、達成感のある撮影が行えました。(100字以内)
自分が背を向けている変則的な写真ですが、写真サークルというテーマとしては、撮影に没頭している様子の方が人柄が伝わりやすいでしょう。
また、説明文では企画力をアピールできており、自己PRへ繋げやすくなっています。主体的な行動と、達成感を味わった成功体験を持つことは、企業から評価されやすいポイントです。
趣味

友人と趣味のキャンプに訪れた際の私の写真です。この時は遠方まで足を伸ばし、本格的なキャンプ泊を行いました。協力して準備を重ねたことで滞りなく楽しむことができ、綿密な準備の大切さを学びました。(100字以内)
趣味は考え方や性格を伝えやすいテーマです。この写真のようなアウトドアの趣味からは、活発さや行動力の高さがアピールできるでしょう。
また、ただ楽しんだだけでなく、そこから得た学びも明記している点が好印象です。趣味の写真を使う際は、楽しかった思い出だけで説明が終わらないようにしましょう。
自己PR用の写真を撮る時の注意点
大人数の集合写真は避ける

10人以上のような大人数での集合写真は、避けた方が無難です。基本的に一人ひとりが小さく写るため、表情や雰囲気が掴みにくく、あなたの印象がはっきりとしません。
また、あなたの周囲だけズームして使う場合でも、画質の低下や不自然な構図になることが予想されます。
そのため、集合写真は5人前後までを写したものに限り使用するようにしましょう。
過度な加工はしない

就職活動の自己PRで使う写真として、プリクラや過度に加工ができる写真アプリを使用したものは不適切です。
あなたらしい写真は、人柄や価値観、誠実さなどの判断材料になります。そこで加工された写真を提示すると、本当の姿を見せず、誠実さに欠ける印象を与えてしまうでしょう。
ただし、背景の明るさを調整したり、顔のニキビを消す程度の自然な加工であれば問題ありません。あくまで、写真と本人の印象が大きく異ならないことが重要なポイントです。
なるべく高画質でブレのないように撮る

写真はスマホで撮ることも多いですが、自撮りのような撮り方では手ブレで写りが悪くなったり、ぼやける可能性があります。
どれだけあなたらしさが出ている写真でも、綺麗に撮れていなければ粗雑な印象に繋がります。スマホ用の三脚を使ったり、他の人に丁寧に撮ってもらったりして、綺麗な出来栄えの写真を用意しましょう。
自己PRに使える写真がない場合の対処法
- 友人や先輩に、自分を撮影した写真がないか確認してもらう
- 友人や家族に撮影してもらう
- SNSに投稿した自分らしい写真を探してみる
自己PRに使える魅力的な写真が手元にない場合は、上記のような方法がおすすめです。
普段から意識して自分の写真を撮らない人でも、他の人の写真はよく撮るということは多いです。周囲の人に撮ってもらった写真を見せてもらえば、自分らしさが良く表れた写真が見つかりやすくなります。
また、自分では大したことのない写真だと思っていても、第三者からは十分魅力的な写真に見える可能性もあります。友人や家族に手持ちの写真の候補を見てもらい、一緒に考えてもらうのも良いでしょう。見逃していた自分自身の魅力に気付くことができるかもしれません。
自己PRの写真についてよくある質問
自分が写っていない物や風景の写真はあり?
自分の姿が写っていなくても、自分自身の性格や考えが伝わるような写真であれば問題ありません。
例えば、留学先で感動した景色や、自分の故郷の好きな風景などを見てもらうことで、ダイレクトに自身の感性を伝えることができます。もしくは、趣味で作った物も十分にアピールになります。
ただし、風景の場合はあくまで自分で撮影したものを使いましょう。他の人に撮影してもらった風景を使ってしまうと、あなたの個性が正しく伝わらなくなります。
カジュアルすぎる写真は避けるべき?
あなたらしさを伝える写真とはいえ、応募書類の一部でもあるので、選考にそぐわない雰囲気のものは避けるべきでしょう。
ありがちなミスとしては、テーマパークで奇抜なアクセサリーを付けた写真や、恋人とのツーショットです。これらは公私混同な印象を与えてしまい、逆効果となります。
また、飲み会の様子や、鏡越しの自撮り写真なども原則NGです。採用担当者に「遊びで撮った写真」と思われないように選びましょう。
古い写真は使えない?
基本的には、容姿や雰囲気も変わらない直近1年以内の写真がベストです。しかし、自己PRで扱うエピソードに関連するものであれば、1~2年前までの写真は許容されるでしょう。
特に、大会出場や長年続けてきた活動の写真は、直近でなくとも十分に強いアピールになります。
ただし、当時の容姿と現在の容姿に大きな違いがある場合は、別の写真にするべきです。現在と異なる印象を与える写真では、正しく魅力が伝わりません。
自分らしい写真で魅力的な自己PRを作ろう!
企業が自己PRに写真を求める理由は、応募者の人柄や価値観、誠実さなどを判断するためです。
「あなたらしい写真」からは、文章だけでは伝えきれない情報を伝えられます。特に人柄や印象は、企業との相性を左右する重要な要素となるため、良く伝わるものを選ぶことが大切です。
わかりやすい説明を添えて写真を提示し、あなたらしさと強みを同時にアピールしましょう。
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