ガクチカで部活経験をアピールする書き方|文化部でもいい?【例文あり】

部活動は、ガクチカのテーマとして人気の高い経験です。アピールしたい強みに合ったエピソードを選びやすく、採用担当者にも場面を想像してもらいやすいメリットがります。

この記事では、部活経験をテーマにしたガクチカの書き方を、例文付きで紹介します。

「目立った成果がない」「文化部の経験をアピールしていいかわからない」といったよくある悩みも解消していますので、ぜひ最後までご覧ください。

部活経験を活かしたガクチカの書き方は?

部活の経験や実績を書き出す

企業は就活生の良いところを知りたいと考えています。そのため、ガクチカで部活経験をアピールする際は、部活で培われた強みを把握しておく必要があります。

まずは部活の経験や自分の実績を振り返り、リストアップしてみましょう。書きながら思い出していくよりも、最初に経験を全て書き出しておいた方が、スムーズに作成できます。

強みには必ず付随するエピソードも求められるので、「〇〇の時の出来事」など、何のエピソードを書くかメモを付けておくと良いでしょう。

PREP法を意識して作成する

  1. 頑張ったことを結論として述べる
  2. その理由を記載する
  3. さらに具体的に説明する
  4. 最後に結論を繰り返して、経験を述べる

PREP法とはわかりやすい文章を作るための構成のことで、Point(結論)・Reason(理由)・Example(具体例)・Point(結論)の頭文字を取って呼ばれています。

PREP法は応募書類の文章構成として広く用いられており、強みを印象的に伝えるために効果的な書き方です。最初と最後に結論を述べることで、途中に説明を挟んでいてもアピールが一貫して見える点がメリットです。

論理的でわかりやすく、説得力のあるガクチカを作ることができるため、この書き方をベースにして作成していくと良いでしょう。

成果はできるだけ具体的に表す

部活の成果を伝える際は、できるだけ数値や具体例を用いて示すようにしましょう。「成績を残した」とだけアピールしても、能力は伝わりません。

「何の大会で何位だったか」「どれだけスコアを伸ばせたか」などが、一般的に強いアピールになります。

また、練習効率を向上させた取り組みや、コミュニケーションの密度を高めた取り組みなど、日常的な活動で貢献したことも十分な成果です。成果そのもののインパクトだけでなく、具体性にも気を配ると、より説得力が高まります。

ガクチカで部活経験をテーマにするメリット

チーム内でどのように貢献できたかをアピールできる

多くの部活では、自分一人の力だけでなく、全員で協力して結果を目指すことになります。こうした姿勢は実際の仕事の場とも共通しているため、部活のガクチカでは、チームに貢献できる力を効果的にアピールできます。

特に、サッカーやバレーボールなどの団体競技の経験からは、良好な人間関係を構築できる能力が伝わります。

また、チーム内での貢献を具体的にアピールすることで、自分の価値観や人間性も伝えられます。

目標に向かって努力できる人材だとアピールできる

部活は、「全国大会出場」「コンクール入選」などの目標を持って取り組むことの多い経験です。具体的な目標を目指して努力したエピソードからは、仕事へコツコツ取り組む姿勢を期待させることができます。

目標を達成するために行った自分なりの工夫や、困難を乗り越えた経験などを伝えることができると、非常に効果的です。

こうした取り組みが実際の結果に繋がった実績があると、高いアピール力のあるガクチカに仕上がります。企業では結果を求められることが多いため、自分なりに努力をして結果を出せる人材は重宝されるでしょう。

ストレス耐性があることを証明できる

部活では、理不尽な出来事や人間関係などで様々なストレスを抱えることがあります。仕事の場でも、そういったストレスとは上手く付き合っていかなければなりません。

そのため、部活で苦しい経験をし、それを乗り越えた経験がある場合は、ストレス耐性の高さをアピールできるでしょう。

部活を題材にしたガクチカの例文

目標達成意欲をアピールする例文

例文

私はサッカー部でのレギュラー獲得と大会出場を目指し、努力を続けてきました。私は大学からサッカーを始めたため、入部当初から小・中学生から始めているチームメイトと実力の差がありました。そこで、練習量を増やすことに重点を置き、週6でシュートの練習をしたり、筋肉量を増やすために腹筋や腕立て伏せなどの筋トレに励みました。練習日には、大学1年生からレギュラーとして活躍しているチームメイトと一緒に戦術練習し、プレイを参考にしながら、自分のプレイスタイルを磨いてきました。約1年半、このような練習を積み重ねた結果、私は大学2年生の秋にレギュラー入りを果たし、最終的には、県大会のスターティングメンバーとしてチームに貢献できました。この経験から目標達成のためにひたむきに努力する大切さを学びました。(350字以内)

この例文では、レギュラー入りを果たすエピソードを通して、目標に向かって努力できる人材であることをアピールしています。また、サッカーを始めた時期を記載することで、逆境でも努力を続けられる人柄が良く伝わります。

レギュラー獲得のために行った努力の具体的な内容や、工夫したポイントが明確なため、説得力も高いです。

文字数に余裕がある場合は、さらにその先でどんな成績を残したのかまで書くことができると、思い浮かべやすいエピソードになるでしょう。

縁の下の力持ちをアピールする例文

例文

私は大学4年間、バレーボール部のマネージャーとして選手をサポートしてきました。所属する部活では、前半好調でも試合の終盤には逆転を許してしまうことが多いことが課題でした。そこで選手の1日の食事や練習内容を確認した結果、栄養のバランスが取れていないことが判明しました。私は、栄養不足から練習効率や試合本番のパフォーマンスが落ちていると考え、栄養学と料理についての勉強会を自主的に開催。選手の栄養面をサポートするリーダーとして、日頃から簡単に栄養バランスの良い食事が取れる方法の冊子を制作し、全員に配布しました。誰でも実践できる手法を選んだため、徐々に食事内容の改善が進み、練習効率が向上。試合の勝率も徐々に伸びていき、選手のサポートの重要性を強く実感しました。今後も地道な努力によって、貴社へ貢献していきたいと考えています。(400字以内)

マネージャーとしてチームを支えてきた経験を、多くの具体例を交えて説明できている例文です。

チームの問題解決のために、原因究明や解決を図った取り組みを積極的に行ったエピソードからは、熱心な姿勢が良く伝わります。

サポートの経験は明確な成果が出にくい分、取り組みの具体性が特に重視されます。さらに数値を盛り込んで説明できると、より貢献度の伝わるガクチカになるでしょう。

困難を乗り越えた経験をアピールする例文

例文

私はラグビー部員として、怪我をしながらも引退まで諦めずに部活を続けました。私は大学2年生の春の大会で、膝の靱帯を損傷し、「完全に復帰するのは難しい」と診断されたため、退部するべきか悩むほど苦しい思いをしました。しかし、大学入学前から憧れていたラグビー部に入部できたときの気持ちを思い出し、引退するまで継続しようと決意しました。そのために、まずは通常の練習に戻れるよう、膝を少しずつ動かすことを中心のリハビリに励みました。怪我の回復状況に合わせて、週3から週5でリハビリを継続した結果、1年後にチームメイトと一緒に練習できるまでに回復しました。引退前最後の大会ではレギュラーとして試合に出場することもでき、チームへ貢献することができました。私はこの経験を通して、困難があっても最後まで諦めないことを学びました。入社後も目標に向かって粘り強く努力を続けていく所存です。(400字以内)

この例文では、困難へ立ち向かうことのできた理由を明確に説明しており、高い熱意が伝わります。また、それを乗り越えるために行った努力にも具体性が持たせられているため、採用担当者に想像してもらいやすくなっています。

仕事では困難にぶつかることも多いため、粘り強く努力を続けられる人材は高く評価されます。努力のモチベーションと具体例を同時に示すことで、粘り強さに説得力を持たせましょう。

リーダー経験をアピールする例文

例文

私は大学3年生のときに、バスケットボール部の新歓リーダーとして部員を増やすために尽力しました。当時、部員は10人と少なく、廃部の危機に面していました。そこで、私が中心となって、たくさんの新入生が入部してくれるよう、春の勧誘活動に力を入れました。チラシ配りや部活動説明会の他に、SNSでの誘致に力を入れました。SNSのつぶやきやプロフィールに大学のハッシュタグをつけている学生をフォローして、ダイレクトメッセージで、バスケットボール部に入部するメリットや見学会、新歓のスケジュールなどを紹介しました。その結果、前年の入部者が5人だったのに対し、18人にまで入部者を増やすことに成功。部活の存続を成し遂げただけでなく、高い効率で練習ができるようになったため、チームの強化にも繋がりました。この経験から、リーダーシップを発揮して、自他共に積極的な行動を起こすことの重要性を学びました。(400字以内)

部活での役職と聞くと部長・副部長を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、新歓リーダーやトレーニングリーダーなど、一時的な役職であっても、ガクチカのテーマとして使うことができます。

この例文では、新歓リーダーとしての活躍が良く伝わるエピソードが用いられています。取り組みの具体的な内容や、入部者数の増加をわかりやすく示したことで、状況が理解しやすい点が印象的です。

ただし、リーダーシップをアピールするガクチカとしては、他の部員との協力や協調を示すエピソードがやや不足気味です。チームで動いたことをもっと詳細に伝えられると、リーダーシップの説得力が向上します。

役職なしでもアピールへ繋げている例文

例文

私は大学の軽音楽部に所属し、バンド活動を通じて協調性と自主性を培いました。部内では役職には就いていませんでしたが、メンバー間の連携を深めるために積極的に動き、バンド全体の成長に貢献しました。例えば、練習の効率化やスケジュール管理の円滑化のため、メンバー間の意見を調整し、練習計画を自主的に提案。週ごとに重点的に取り組む課題を決めることで、限られた時間の中でも効率的にスキルアップできる環境を整えました。結果として、部内の年間ライブでは例年以上に完成度の高い演奏を披露し、多くの観客に好評をいただきました。この経験から、私はチームの中で主体的に動き、状況を整理して最適な提案をする力を身につけました。今後も周囲の状況を把握しながら、チームメンバー同士を繋ぎ、成果を最大化できるように行動していきます。(350字以内)

役職がなかった場合でも、部活経験のアピールは可能です。例文では高い自主性を発揮した取り組みを挙げ、部活全体へ貢献したことを明確に示しています。

メンバー間の調整は、リーダーよりもメンバー自身の方が行いやすく、成果として挙げやすい経験です。練習効率や本番でのパフォーマンス向上に繋がっていると、より印象的なアピールになります。

ただし、メンバーとしての取り組みは数値的な成果に欠ける場合も多いため、取り組み内容を詳細に書くように意識すると良いでしょう。

部活を題材にするガクチカでよくある疑問

文化部の経験でもアピールしていい?

大学の部活動の多くは体育会系ですが、文化部の経験でもガクチカとして問題なくアピールできます。

企業がガクチカで見ているのは、自主性や課題解決力など、その人自身の強みです。どのような部活であっても、強みが発揮される場面は必ずあります。

文化部では自分一人でじっくりと取り組まなければならないことも多いため、継続力や忍耐力のアピールとしてうってつけです。

高校時代の部活のエピソードは使える?

高校時代の部活で、目立った実績を残した場合には、エピソードの一部として使うことができます。県大会の上位入賞や、全国大会出場などはガクチカとしてもインパクトのある実績になります。

ただし、全てのエピソードが高校時代のものだと、大学在学中の学びが感じられません。あくまで本題は大学の部活として、その導入や動機として高校時代の実績を挙げるまでに留めましょう。

目立った実績が無くても問題ない?

ガクチカで挙げる部活経験では、実績の強さはそれほど重視されません。結果を出せることは大切ですが、それ以上に過程の具体性が重視されます。

特に、他の部員との関わり方や、貢献するための取り組みなどからは、応募者の性格が読み取れます。組織を円滑に動かすために行動できる人材は、会社でも活躍が見込めると判断されるでしょう。

部活を題材にしたガクチカを書く上での注意点

起こった出来事をそのまま羅列しない

ガクチカを書く際は、行ってきたことや起きた出来事をそのまま並べて書くだけで終わらないように注意しましょう。自分の強みやスキルのアピールに繋がらず、印象の薄いガクチカになってしまいます。

複数の取り組みや成果を組み込みたい場合は、それぞれ工夫した点を同時に述べるようにしましょう。出来事を並べた後で工夫した点を説明しても、何の取り組みに対する説明なのかがわかりにくくなります。

専門用語はなるべく使わない

部活ではルールや練習方法などで専門用語がよく用いられますが、ガクチカでは専門用語の使用は避けるべきです。採用担当者に意味が伝わりにくいことに加え、仮に用語の説明を入れたとしても、それはアピールには繋がらない無駄な文章になってしまいます。

エピソードの説明として専門用語を使わざるを得ない場合には、なるべくわかりやすい言葉に置き換える工夫をしましょう。

企業でも活かせる強みになっているかを確認する

部活での経験を通して身につけた強みが、企業でも活用できるものになっているかを確認しましょう。企業で活かすイメージができない能力は、採用担当者の印象に残りません。

例えば、営業職であれば「目標達成に向けた努力」や「コミュニケーション能力」が活かせる強みになります。一方でIT系であれば「忍耐力」や「ストレス耐性」が重視されるでしょう。

実際に企業で働くイメージを持って、特に活かせそうな強みを選ぶことも大切です。

結果は正直に書く

ガクチカでは、結果を正直に書くことが重要です。結果を盛ったり誇張したりすると、採用担当者は必ず違和感を覚え、疑われてしまいます。

結果が悪かった場合でも、そこから何を学んだのかを明確に書けばアピールになります。

どのような強みやスキルを身につけたのかを正直に伝えることで、結果に関わらず自分のポテンシャルを評価してもらえるでしょう。

ガクチカで自信を持って部活経験をアピールしよう!

部活経験はガクチカにうってつけのテーマです。自分の強みや人柄を、自信を持ってアピールできます。

その際には、部活で貢献したことや成果を出すための行動を具体的に書き、培った能力に説得力を持たせましょう。

能力を効果的にアピールするには、部活経験を振り返り、アピールできる自分の強みをしっかり理解することが重要です。その中から、応募企業で特に活かせそうなものを選び、ガクチカの主軸にすることがおすすめです。

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