志望動機と自己PRの違い｜書き方や注意点を徹底解説！【例文あり】

志望動機や自己PRの作成に悩んでいませんか？就活を始めた学生の中には、「志望動機と自己PRの違いって？」「志望動機と自己PRの内容は一緒でも問題ない？」など、それぞれの違いを十分に理解していないケースが多く見られます。

企業が最も注目する項目であるため、選考を勝ち進めるためには、志望動機と自己PRの違いをどのように書くべきなのかを理解することが重要です。

本記事では、志望動機と自己PRの違いや、作成する際の注意点などを例文を交えて解説します。

志望動機と自己PRは別物！それぞれの違いについて

エントリーシートや履歴書のフォーマットによっては、志望動機と自己PR欄が一緒になっている場合もあり、混同しがちです。志望動機と自己PRは、就職活動において重要な項目ですが、それぞれ異なる役割を持っています。両方とも、自己紹介や企業とのマッチ度を示すためのものではありますが、各項目の違いを理解しておくことで、志望企業に対してより効果的にアピールすることができます。

志望動機：企業を志望する理由や目標

志望動機とは、応募者がなぜ特定の企業や職種に興味を持ち、その場所で働きたいと思うのかを説明する重要な項目です。

これは、企業や組織に対する深い理解や関心を示し、自身の価値観やキャリア目標との一致を示す重要な機会でもあります。評価される志望動機を作成するためには、応募者が企業との適合性を示すことがポイントとなります。

つまり、企業の文化や価値観に対する理解を具体的に示すことが求められます。志望動機を通して、応募者の熱意や専門知識、そして企業への熱心な貢献意欲を明確にアピールする機会が得られます。

自己PR：自分の強みと仕事での活躍

自己PRとは、自分自身の強みやスキル、経験、成果などをアピールするための項目です。過去の実績や関連するスキル、経験などを示すことで、自分の価値を明確に表現する機会となります。評価される自己PRを作成するためには、志望企業に対して、自身の適性や貢献度を明確にアピールすることがポイントとなります。

自己PRは、個人の独自性や能力を示すだけでなく、その企業やポジションにどのように貢献できるかを示す重要な役割を果たします。経験やスキルの具体例を挙げ、自己PRを通じて自己表現を深めることが求められます。

志望動機と自己PRを作成するときのポイント

それぞれの違いを理解する

志望動機と自己PRを作成するときには、それぞれの違いを理解することが重要になります。志望動機は、なぜ志望企業や職種に興味を持ち、そこで働きたいと考えるのかを説明するものであり、自己PRは自身の強みやスキルをアピールするためのものというそれぞれ異なる目的を持っています。

両者の違いを明確に理解することで、「志望動機は何を書けば良いのだろう」「自己PRとかぶってしまう」というような悩みが解消され、適切な情報を適切な形式で提供できるでしょう。

一貫性のある内容を書く

志望動機と自己PRの違いを理解したうえで、それぞれの内容に一貫性を持たせることを意識しましょう。

例えば、営業職を志望する場合、志望動機には営業に対する意欲やコミュニケーション能力を強調し、自己PRではそのコミュニケーション能力や交渉力を実際の経験や成果として示すことが一貫性を持たせる例となります。

志望動機と自己PRは、応募者の熱意と能力を明確に伝える手段であり、一貫性を持たせることで効果的なアピールが可能となります。

全く同じ内容にはしない

志望動機と自己PRに一貫性を持たせることは大事ですが、内容が全て同じにならないように注意しましょう。同じ情報をただ繰り返すのではなく、異なる視点や経験を統一されたテーマに沿って表現することが大切です。

全く同じ内容にしてしまうと、個性を十分に表現できないだけでなく、面接官の関心を失ってしまう可能性があります。印象に残らない志望動機と自己PRになってしまうため、採用のチャンスを逃してしまう可能性が高くなるので注意が必要です。

志望動機にはどのような内容を書くべき？

なぜその業界を志望するのか

志望動機を作成する際は、なぜその業界を志望するのかを明確に説明することが重要です。その業界に対する理解や関心、そしてその業界が持つ魅力について述べることが求められます。

自身の経験や興味、業界の成長性、社会的影響などを交えて具体的な志望理由を示すことで、より説得力のある志望動機を作成することができます。

業界に関する情報収集や研究を通じて、自身の志望動機を裏付けるようにしましょう。

なぜその企業を志望するのか

その業界を志望する理由を明確にしたら、次はなぜその企業を志望するのかを明確に説明します。その企業が持つ価値観や文化、ビジョンに共感し、自身のキャリア目標や価値観との一致を示すことが重要です。

企業の業績や成長戦略、社会的貢献度など具体的なポイントを挙げることで、志望企業への理解を示すことができます。自身のスキルや経験を活かし、その企業でどのように貢献できるかをアピールしましょう。

入社後の目標やビジョン

最後は、入社後の目標やビジョンを盛り込みましょう。入社後に、どのような成果を達成したいのか、その企業でどのような役割を果たし、どのように貢献していきたいのかをアピールします。

具体的な目標やビジョンを挙げることで、志望企業に対する真摯な意欲と将来への展望を示すことができます。また、目標やビジョンが企業が掲げる目標やビジョンと一致していることを強調することも大事です。

志望動機の例文3選

例文①IT企業

なぜIT企業を目指しているのか、なぜその企業を目指しているのかを明確に説明することで、高評価を受ける志望動機が作成できます。

そして、最後は入社後にどのように貢献していきたいのか、どのような業務に取り組みたいのかを伝えることで、貢献意欲や熱意をアピールすることができます。

IT企業では、エンジニア職や営業職などあらゆる職種があるため、希望する職種に合わせたエピソードや目標などを伝えるとより効果的です。

例文②商社

商社の場合は、国内外の顧客やパートナーとの取引を行う機会が多く、国際的な場面での経験やスキルは企業に対して大きなアピール材料となるでしょう。

商社は、企業によって取り扱う商材が全く異なります。企業や業界の研究を徹底し、自身のキャリア目標と一致している部分を述べることで、より効果的な志望動機が作成できます。

例文③小売業界

企業や業界を目指すきっかけとして、アルバイト経験を挙げるのも有効です。

志望するきっかけやエピソードを交えると、独自性がある志望動機が作成でき、他の就活生と差別化が図れます。志望企業がどのような商品やサービスを提供しているのか、その企業の特徴や魅力を含めることでより印象に残る内容が完成します。

志望動機を作成する際の注意点

他の企業にも当てはまる内容は書かない

志望動機を作成する際は、他の企業にも当てはまる一般的な表現や内容は避けるようにしましょう。高評価を受ける志望動機を作成するためには、志望企業の独自性や特徴に焦点を当てて、その企業ならではの理由や魅力を具体的に示すことが必要です。

一般的な表現や抽象的な理由ではなく、その企業に対する具体的な理解や関心、そして自身の貢献意欲や志向性を示すことで、志望動機によって面接官に強い印象を与えることができます。

志望企業ならではの要素を含める

志望企業ならではの要素が含まれているかを再度確認しましょう。志望企業の魅力について深く理解し、自身の志望動機を反映させることで、面接官に対して真摯な関心と企業とのマッチ度をアピールすることができます。この点を理解していないと、「うちの会社でなくても良いのでは」という印象を与えかねません。

その企業の業績や成長戦略、文化、社風、取り組んでいる社会貢献活動など、その企業ならではの特徴に触れたうえで志望動機を作成しましょう。

自分のキャリア目標に関連する理由を強調する

志望動機が、自分のキャリア目標に関連する理由を強調できているかを確認しましょう。

志望企業や職種が、自身のキャリア目標にどのように関連しているのかを明確に示す必要があります。その企業や職種での経験や成果が、自身のキャリア目標の達成にどのように貢献するのかを具体的に説明することで、志望動機がより説得力を持ちます。

自分のキャリア目標に関連する理由を強調することで、面接官に対して自身の将来の方向性や貢献意欲を明確に伝えることができます。

自己PRにはどのような内容を書くべき？

自分の強みや過去の実績

自己PRにおいて、自分の強みや過去の実績を示すことが重要です。自分の強みは、他者との比較や競争の中で際立つ特性やスキルです。過去の実績は、これまでの経験や成果を通じて示される自身の能力や実行力を示します。

自分の強みや過去の実績を明確に示すことで、自己PRがより具体的で説得力のあるものとなります。自己PRを作成する際は、自分の強みや過去の実績を具体的に挙げ、それらがどのような価値を提供し、目標達成に貢献したのかをアピールしましょう。

強みやスキルを活かしたエピソード

自分の強みやスキルを活かしたエピソードを盛り込みましょう。エピソードが加わることで、自己PRを独自性が高くかつ説得力のあるものにできます。

例えば、リーダーシップや問題解決能力を発揮してプロジェクトを成功へ導いた経験、コミュニケーション能力を活かして困難な状況を乗り越えたエピソードなどを挙げることが効果的です。

これらのエピソードを通じて、自己PRが具体的でインパクトのあるものとなり、自身の強みやスキルが企業や組織にとってどのような価値を持つかを明確にアピールすることができます。

強みを活かして貢献できること

最後は、自身の強みを活かして貢献できることを説明します。強みやスキルを活かして、どのように周囲や組織に価値を提供できるのかを具体的に示すことで、自己PRがより魅力的なものになります。

例えば、コミュニケーション能力を活かしてチームの円滑なコラボレーションを促進し、プロジェクトの成功に貢献することや、分析力を活かして課題の解決に取り組み、組織の業績向上に貢献するなどが挙げられます。

強みを活かして貢献することで、自分自身の成長だけでなく、周囲の成長や組織の目標達成にも貢献できることをアピールすることが重要です。

自己PRの例文3選

例文①コミュニケーション能力

ここでは、コミュニケーション能力をアピールする自己PRの例文を取り上げています。

コミュニケーション能力は、どの業界や企業においても重視されるスキルです。ただし、就職活動の自己PRを作成する際に、他の学生も選択しがちなスキルであるため、エピソードを盛り込み独自性を表現することがポイントとなります。他の学生と差別化を図るために、大学時代の経験やエピソードを思い出してみましょう。

例文②語学力

ここでは、語学力をアピールする自己PRの例文を取り上げています。

大学時代に留学を経験したという方も多いでしょう。語学力が求められる業界や企業を目指す場合に、特に効果的なスキルとなります。英語だけでなく、中国語やスペイン語など他の語学に関しても共通した内容になります。

語学力をどのように身につけたのか、どのような場面で活かすことができたのかを説明することで、自己PRの内容により説得力が増します。

例文③主体性

ここでは、主体性をアピールする自己PRの例文を取り上げています。主体性があるということは、自らの意思で行動でき、他者を引っ張っていく能力があるというアピールになります。

多くの企業は、リーダーシップや問題解決能力、柔軟性を持つ人物像を求めています。主体性があることをアピールすることで、企業が求める人物像にマッチしているということを示すことができ、自身の価値を明確に伝えることができます。具体的な数字を用いて説明することも効果的であるため、おすすめです。

自己PRを作成する際の注意点

志望企業が求める人物像と強みをマッチさせる

自己PRを作成する際は、志望企業が求める人物像と自身の強みをマッチさせることが重要です。志望企業は独自の価値観や文化を持ち、それにマッチする人材を求めています。そのため、自己PRでは自身の強みや経験をアピールするだけでなく、志望企業が求める人物像と一致するようにアピールすることが大切です。

例えば、企業がチームワークを重視している場合、自己PRでチームでの協力やリーダーシップの経験を強調することで、企業とのマッチングを図ることができます。

志望企業の価値観や求める人物像を理解し、それに沿った自己PRを作成することで、企業との相性を高めることができます。

第三者からの評価や数字を入れる

自己PR作成にあたって、第三者からの評価や数字を取り入れることは非常に効果的です。第三者からの評価は客観的な視点を提供し、自己評価とは異なる視点を示すことができます。これにより、自己PRの信憑性や説得力を高めることができます。

具体的には、過去の経験や成果を数字やデータで表すことが効果的です。例えば、アルバイトで達成した売上目標の数字や数値などを挙げることで、自己PRの説得力が増します。

また、周囲の人々からの評価やフィードバックを取り入れることもおすすめです。

自慢をする内容にしない

自己PRでは、自慢にならないよう注意が必要です。自己PRは自身の強みや実績を伝えることが目的ですが、それが自慢に聞こえると印象が損なわれてしまいます。

自慢に聞こえないようにするために、客観的で誠実な表現を心がけましょう。謙虚さやチームプレイヤーとしての姿勢も重視されているため、具体的な事例や経験を通じて、自身の能力や貢献を端的に示すことがポイントです。

自己PRを作成する際は、相手の立場や感情に配慮し、自慢ではなく自己を適切に表現するようにしましょう。

志望動機と自己PRが同じ欄にある場合

エントリーシートや履歴書のフォーマットによっては、志望動機と自己PRが一つの項目にまとめられている場合があります。それぞれに別れている場合は、各項目に先述したように記載すれば問題ありません。

しかし、2つの項目が同じ欄にある場合は、どのように志望動機と自己PRを書けば良いのか迷ってしまいますよね。いろんな形式のフォーマットにも対応できるよう、志望動機と自己PRが同じ欄にある場合の対応を把握しておきましょう。

タイトルをつけて別々に書く

志望動機と自己PRが同じ欄にある場合は、明確な区切りをつけるためにタイトルを付け、別々に書くようにしましょう。

タイトルで区切ることで、読み手がどの部分が志望動機であり、どの部分が自己PRであるかを明確に把握することができます。また、適切な箇所に段落を活用することで、内容を分かりやすく整理し、伝えたいポイントを強調することができます。

このように、タイトルや書式を工夫することで、志望動機と自己PRを効果的に表現することができます。

枠内に収まるよう調整する

同じ欄に2つの項目を記載するとなると、ボリュームが大きくなってしまいがちです。しかし、枠内に収まるよう臨機応変に対応することが大切です。

限られたスペース内で情報を効果的に伝えるために、簡潔かつ具体的な表現を心がける必要があります。要点を絞り込み、冗長な表現や不要な詳細を省くことで、情報のクオリティを高めることができます。

臨機応変に対応しながらも、明確で魅力的な志望動機と自己PRを提示することで、印象深い応募書類を作成することができます。

志望動機と自己PRの違いを理解し、上手くリンクさせよう！

志望動機は、なぜその企業や業界に興味を持っているのかを説明し、企業への理解や関心を示します。一方、自己PRは自分自身のスキルや経験、強みをアピールする項目です。全く同じ内容にするわけではありませんが、上手くリンクさせることで、自分の価値を伝えることができます。

それぞれの項目で自分の適性や志望度を的確に伝えることで、好印象を与えることができます。それぞれの違いを理解し、上手くリンクさせることを意識し、独自性のある志望動機と自己PRを作成しましょう。