ガクチカの嘘はバレる?リスクやNGな嘘・書き方のポイントまで徹底解説

自慢できるような華やかなガクチカが思いつかないとき、嘘や話盛った内容を書いて採用率を上げたいと考える人もいるかもしれません。

しかし、ガクチカで嘘をついても企業が求めている内容になるとは限りません。むしろ、嘘によってマイナスに働く問題やリスクが生じる可能性もあります。

この記事ではガクチカで嘘をつくことのリスクや、絶対ついてはいけない噓について紹介します。企業がガクチカに注目していることも紹介するので、ガクチカについて考え直すきっかけにしてください。

ガクチカで嘘や話を盛るのはアリ?

結論から伝えると、ガクチカで嘘をつくのはNGです。ガクチカだけでなく、採用試験において嘘をつく行為は止めましょう。しかし、少々話を盛ってアピールするくらいであれば、許容されることがあります。

ガクチカの印象を残すための工夫は重要ですが、事実と異なるエピソードを求める採用担当者はいません。嘘のガクチカを作成しようと考えている方は、今一度採用担当者が求めていることを再認識しましょう。また、ガクチカで嘘をつくリスクについても頭に入れておいてください。

ガクチカで嘘をついてもメリットはない

ガクチカの嘘はバレる可能性が高い

ガクチカで嘘をついた場合、高確率でバレると思っておきましょう。多少話を盛るくらいであれば許容されることもありますが、人がしたことを自分がしたことのように話したり誇張し過ぎたりするのはNGです。

内定を獲得するには、信頼性や素直さがある人材だと思ってもらう必要があります。採用担当者はこれまで何人もの学生を見てきており、人事のプロなので、学生の嘘を見破ることは難しくありません。嘘をつくような学生を採用したいと考える企業はないことを理解して、ガクチカについて改めて考え直してみましょう。

内容がすごくても評価につながるとは限らない

他の学生が羨むような、華やかなエピソードのガクチカが評価されると考えている学生は少なくありません。しかし、学生がすごいと考える内容が、採用担当者に評価されるとは限りません。

例えば、チームリーダーやサークル代表などの役職アピールにこだわるあまり、内容が薄いガクチカでは評価につながりません。採用担当者はガクチカで結果を重視するのではなく、そこに至ったまでの経緯を知りたいと考えています。役職以外に何を伝えたいのかわからないガクチカに、魅力を感じる企業は少ないでしょう。

入社後にミスマッチが起きやすい

ガクチカの嘘がバレなかったとしても、リスクがないわけではありません。採用担当者が嘘に気づかなかった場合、偽った内容を学生の姿だと認識しています。

ガクチカでリーダーシップに自信がないのに、あると偽ったとします。その場合、入社後に新入社員のなかでリーダーに抜擢されるかもしれません。結果、自分自身が無理をすることになり、ミスマッチにつながります。

また、他のシーンにおいても、本来の自分の力と企業の求める人物像がマッチしていないことで、業務に支障が出ることが予想されます。

嘘は必要?ガクチカで企業が注目していることとは

人柄や価値観

企業はガクチカで、学生の人間性価値観を知りたいと考えています。ガクチカは、学生が自分で考えて取った行動がよくわかる内容です。ガクチカから学生の人柄を理解し、自社の社風やチーム環境に適応できるか、長く貢献してくれる人材かを判断しています。

企業に評価されるには、華やかな実績や経験ではなく、思考力や人柄が伝わる内容なのかが重要です。そのためには、経験から自分がどのように考えて行動したかの部分が重要になります。

自社とマッチしているか

自社の社風とマッチしている人材なのかは、学生の早期離職を避けるためにも重要視されるポイントです。採用担当者はガクチカで学生の人柄や価値観を見て、自社の社風や求める人物像にマッチする人材なのかを見極めています。

自社に合う人材であれば、仕事で壁にぶつかったとしても、逃げ出すことなく乗り越えてくれると期待できます。そのため、ガクチカでは嘘を伝えるのではなく、自分の強みを企業にどのように活かせるかを具体的に伝えるようにしましょう。

入社後のポテンシャル

企業はガクチカから、自社で活躍できる人材なのかポテンシャルがあるのかを判断したいと考えています。どんな経験であっても学ぶことはあるため、思い出としてアピールするだけのガクチカは評価されません。

企業は学生が経験から何を学び、今後どのように活かしていくのかを知りたいと考えています。そのためには、学びに対する姿勢をガクチカで伝えることが大切です。

また、経験から困難や課題をどのように乗り越えたかに注目しているので、結果までに工夫したこと模索した点についてを盛り込んでおくといいでしょう。成長を続けられる人材だとアピールできると、企業は将来的に伸びる人材だと判断し、良い評価につながる可能性があります。

目標に向かって努力できるか

ガクチカで大切なのは、成功体験ではありません。目標を達成するために学生が努力や工夫をした過程が重要なのです。企業はガクチカを確認することで、学生が目標に対してどのような努力をしたのかを判断できます。

仕事ではどんな業務においても目標があり、進めていくには毎回目標達成をする必要があります。一度達成しても新たな目標が続いていくため、仕事とは目標を達成することの繰り返しとも言えます。

ガクチカで目標に向かって努力できる学生だと評価されると、入社後も仕事に対して努力できると判断されます。問題解決目標達成のために行った行動を具体的に盛り込み、活躍できる人材だと自信を持ってアピールしましょう。

伝える力

ガクチカは内容以外にも、伝えるための能力があるのかを判断しています。第三者にわかりやすく伝えるには、物事を整理して順序よく伝える必要があります。わかりやすく伝える力はビジネスにおいても必須なので、わかりやすい構成のガクチカは採用担当者に一目置かれるでしょう。

ガクチカの構成を意識することで、伝わりやすいだけでなく自分の強みをしっかりと強調できるようになります。そのため、華やかな内容ではなくとも、印象に残るガクチカになります。

ガクチカで絶対NGな嘘・許容される嘘

絶対NG!ガクチカでついてはいけない嘘

  1. 学歴・アルバイト
  2. 資格・実績
  3. 学校の出席日数・成績

ガクチカで嘘をつくのはNG行動ですが、そのなかでも上記の3点は必ずバレると理解しておきましょう。

①学歴・アルバイト

学歴は言わずもがなですが、アルバイトの経歴を偽ることも「経歴詐称」に該当します。学歴の詐称は卒業証書ですぐに判明するので、必ずバレると考えておきましょう。

アルバイトも、アルバイト先に問い合わせるとわかる嘘です。経歴詐称はバレやすいだけでなく、処分も厳しいため、大きなリスクを伴います。

②資格・実績

資格や実績も、魅力的なガクチカにするためについてしまいやすい嘘といえます。しかし、資格は証明書の提出を求められたら嘘だとわかります。

実績はわからないだろうと思っていても、具体的な話の説明を求められた際にバレてしまうことが少なくありません。できないことをあたかもできるように伝えたり、人のしたことを自分の手柄にしたりなどの偽りは絶対止めましょう。

③学校の出席日数・成績

優秀な人材を採用するために、大学時の成績に注目する企業はありますが、成績を偽ることも絶対NGです。嘘の成績をアピールしても、成績証明書を確認すると嘘だとバレてしまいます。また、詳細な情報を表示する大学であれば欠席日数も確認できるため、出席日数を偽っても嘘だとバレる可能性が高いでしょう。

ガクチカで見逃してもらいやすい嘘

  1. 強み・性格
  2. 取るに足らない嘘

基本的にガクチカで嘘をつくことは禁止です。しかし、少々の誇張や盛って話す程度であれば、見逃してもらえる場合があります。前提として嘘はつかないほうがいいですが、多少のことであれば見逃してもらいやすい嘘は以下の2点です。

①強み・性格

強みや性格については、多少前向きに表現しても問題ないと見逃してもらえることがあります。しかし、全く異なることをアピールしては偽っているだけなので、現実的な範囲内に留めることを意識してください。

例えば、内向的な方がコミュニケーション力をアピールすると、採用担当者に信じてもらえても入社後にミスマッチが起きる原因になります。人付き合いに自信がなくても、エピソードから人と協力した経験があるのなら「協調性がある」として、少し脚色してアピールすることはOKです。事実をもとに伝えるのであれば、多少良い印象になるように工夫することは問題になりません。

②取るに足らない嘘

「サークルメンバーの人数」や「出席日数を1日多く伝える」など、取るに足らない嘘であれば見逃してもらえるケースがほとんどです。しかし、取るに足らない嘘でも積極的についていいわけではありません。嘘に頼らなくてもいいように、エピソードを深掘りして、自分らしさが伝わるガクチカを作成しましょう。

嘘と思われないガクチカを書くポイント

自己分析を徹底する

ガクチカが何も思いつかない、書くことがないと感じる人は自己分析を改めて徹底しましょう。ガクチカが必ずしも華やかで、大それたものである必要はありません。小さい頃からこれまでを振り返る中で、ガクチカに繋がりそうな経験やエピソードがないかを考えながら自己分析をしましょう。

また、ガクチカは学生がどのような人物なのかを判断するための情報なので、他の学生と差別化できる内容を盛り込むことが大切です。他の学生と似たような内容のガクチカでは、どこかで見たことがあると思われるため、嘘を疑われる可能性が高くなります。

部活動やゼミの活動など元となるエピソードは同じでも課題解決のための行動を記載することが大切です。解決のためのアプローチは人によって大きく異なるため、他の学生との差別化がさらに可能になります。そのため、自分はどのような課題解決に取り組んだのか、自分自身の経験やエピソードを改めて振り返り、より深入りした自己分析をしましょう。

具体性の高いエピソードを入れる

ガクチカを書く際に重要なのは、内容の具体性です。そのためには、ガクチカを深掘りすることを意識しましょう。例えば、「バイトリーダーとして売り上げに貢献した」だけでなく、「バイトリーダーとして、特に看板商品のアピールに力を入れ、看板商品の売り上げでは常に1位を取ることができた」などより具体的な表現をします。

経験やエピソードに対して、どんな課題があったか・どのように目標や課題を立てたか・どのような取り組みを行ったか・その成果はどうだったかを振り返ることでガクチカの具体性を高めていきましょう。

特に数字を入れることは重要です。社会人は、常に数字を追うことが求められます。具体的な成果として数字を入れることができると、採用担当からも高い評価を得ることができるため、ガクチカには具体的な数字や数値などを含めることがおすすめです。

企業理解を深める

企業に自社とマッチしている人材だと思われるためには、企業研究を入念に行うことがポイントです。企業研究はその企業が自分に合っているのか判断するためにも大切ですが、企業が求める人物を把握するためにも役立ちます。

求人情報には、求める人物像が記載されている場合があるのでチェックしておきましょう。他にも、社風を調べることで企業の職場環境がわかることも。また、現社員のインタビューは会社の顔として選ばれているので、採用ターゲット像として参考にできます。

企業理解を更に深めることによって、ガクチカのアプローチの仕方も変えることができます。企業が求める人材を理解し、そこに当てはまるような経験やスキルをアピールすることで企業からも高い評価を得られるでしょう。

すべての質問に対応できるようにする

採用担当者が嘘だと気づくポイント
  • 質問に対しての回答内容が薄い
  • 他の質問と比べて嘘の部分の回答は様子が違う

    (オドオドしている・目が泳いでいる・声が小さいなど)

  • 話に矛盾が生じている

ガクチカが嘘だと判断されると、採用に大きな影響を及ぼします。採用担当者は、上記のような学生の態度からガクチカを嘘だと判断することがあるのでチェックしておきましょう。

特に面接では、ガクチカに対して深い視点で質問してくるため、ガクチカの内容に対して深掘りを行い対処をする必要があります。

あらかじめ採用担当者に質問されそうなことを考え、それに対する答えを考えておきましょう。面接時にガクチカで頻出する質問は、以下を参考にしてください。

ガクチカへの質問例
  • なぜその行動を取ったのか
  • 課題の乗り越え方
  • 成果から自分が成長した部分はどこか
  • 経験から自社で活かせることは何か

ガクチカで嘘をつく前にすべきこと

企業が求めているものを理解する

嘘でインパクトのあるガクチカを作成できても、バレたら人間性を疑われてしまいます。ガクチカで企業が求めているものを理解していれば、嘘をつく必要はないと理解できるはずです。前述した通り、企業は華やかな内容のガクチカではなく、自分らしさが伝わる内容を求めています。

自分の魅力をアピールすることも大切ですが、企業に「自社とマッチしている人材」だと判断してもらうことが内定獲得のカギとなります。

自分への理解を深める

ガクチカで嘘をつくことを考えるのは、自分にアピールできる強みがないと考えていることが原因の1つです。自分自身の理解を深めることで、新たな強みや長所を見出せる可能性があります。

そのためには、自己分析の徹底をおすすめします。幼少期から現在までの印象的な出来事をすべて洗い出してみましょう。起こった出来事を深掘りしていくことで、自分の価値観や強みが浮かび上がってきます。

自分らしさを理解できれば、強みや長所も見つけられるはずです。それでも自分に自信が持てないのなら、他己分析を実行するのもおすすめです。

印象に残るガクチカを作る

印象に残るガクチカを作るために嘘は必要ありません。エピソードを深掘りして具体的に伝えることで、他の学生と差別化でき、結果的に印象に残るガクチカとなります。

例えば、ガクチカでボランティア活動を伝える際でも、深掘りすることで以下のように印象深くできます。

<変更前>

地震災害の復興ボランティアに力を入れました。

 

<深掘り後>

私の地元は過去に地震災害に見舞われたこともあり、◯◯市で起きた自信災害の復興ボランティアに力を入れました。主に避難所での洗濯の手伝いや、食事の炊き出し、準備などに携わりました。

内容を偽らなくても、具体的に伝えることで人柄や価値観などの伝わるガクチカが作成できます。採用担当者の興味を惹くためにも有効なので、嘘をつく前にガクチカの内容を再度深掘りしてみましょう。

関連記事:就活で嘘をつかずに内定を勝ち取るには?

ガクチカ嘘に関するよくある質問

ガクチカの嘘は調べられる?

ガクチカで嘘をつくと調べられる可能性があります。学生が嘘をついたまま入社をするのを防ぐためです。学生のなかには、適当にガクチカを作成して書類選考通過を目指す方がいるかもしれません。しかし、選考通過後には面接が待っているので、嘘のガクチカについて質問されることになります。

また学生が調べてもわからないと考える嘘でも、人事のプロからすると態度や話し方、質問されたときの反応で嘘を見破られてしまう可能性があります。

ガクチカの噓がバレると内定取り消し?

嘘の内容にもよりますが、内定を獲得できてたとしても嘘だとわかった場合、内定取り消しになる可能性が十分にあります。採用試験における嘘は、多くの場合人間性を疑われるため、不採用へとつながります。

企業は内定契約を交わすと基本的に取り消しできませんが、嘘は内定を取り消すための正当な理由になるのです。また、内々定の段階であれば内定段階よりも取り消しが容易になるため、嘘だと判明すると即座に内定取り消しになるでしょう。

嘘より人間性が伝わるガクチカが評価につながる!

嘘をつかなくても、工夫次第で魅力的なガクチカを作成することができます。ガクチカで嘘をつくことは、不採用や内定取り消しのリスクが高くなるため、極力避けましょう。

記事で紹介したように許容される嘘もありますが、学生の人柄や実績に大きく影響するような嘘だと判断されると不採用になってしまう可能性があります。

採用担当者に評価してもらうには、企業の求めるポイントをしっかり抑えることが大切です。学生の人間性や価値観、人柄を理解してもらうために、エピソードを深掘りし、問題解決のための行動が具体的に伝わるガクチカを作成しましょう。

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