インターンシップ選考の自己PRの書き方｜突破するコツと注意点【例文あり】

インターンシップでは書類選考を行っている企業も多く、ESに書く自己PRが非常に重要です。本選考の自己PRとの違いがわからず苦戦する学生は少なくありません。

インターン選考は競争倍率が非常に高いため、企業が目を惹く自己PRを意識して作成するのがポイントです。

本記事ではインターンシップ選考の自己PRで企業が重視しているポイントや、他の就活生と差別化するためのコツ、注意点を解説しています。

またアピールポイント別の例文を紹介しているので、ぜひ作成時の参考にしてください。

自己PRはインターン選考で重要！

自己PRの重要性とは？

自分の強みや人間性をアピールする自己PRは、企業に自分を売り込むために就職活動において重要です。企業が採用活動にかける費用や時間は莫大であり、採用担当者はかけたコストに見合った人材を確保しなければいけません。

そのため、企業は応募者が優秀な人材なのかを見極めるために、自己PRを問うことで、スキルや人間性をチェックしています。自己PRは選考通過させても良いかを見極めるための、重要な判断材料だと考えられています。

本選考で伝える自己PRとの違い

まず、本選考では企業に貢献できる学生を求めています。優秀な人材に長期的に勤めて欲しいことから、本選考では企業に対する理解度や価値観が合うかどうかを重点的にチェックしています。

一方、インターン選考は基本的に採用されるかは未定なので、企業の理解度や価値観についてはそれほど重要視していません。就活生の能力やスキル、インターンへの意欲などで選んでいるケースが多いため、魅力的な自己PRであれば優位になります。

インターン選考における自己PRでは、これから紹介する企業が注目しているポイントを意識して作成していきましょう。

企業がインターン選考で注目しているポイント

インターンへの意欲

学生のスキルを重要視して選ぶよりも、インターンへの意欲の高さを重視して選ぶ企業は少なくありません。インターンでは、期間中に仕事を通じて学ぶ姿勢が大切なので、インターンで成長できる学生が求められています。お試し期間のインターンといえど、中途半端な気持ちの学生を採用したいとは考えません。

自己PRでは自分の強みをアピールするだけでなく、インターンへの意欲を伝えるためにも有効です。採用担当者はインターンに参加する熱量の判断材料にも、自己PRを活用しています。インターン採用で企業にメリットがあることを伝えると、採用担当者に熱意が伝わるはずです。

企業への理解度

自社への理解度が高い学生は、本選考だけでなくインターンの選考においても一緒に働きたいと思われます。理解度を示すには、会社の強みをアピールすることがポイントです。会社の強みを理解していると、入社後にミスマッチが起こる可能性が低くなります。そのため、理解していることは採用担当者が選考に通過させる判断材料にもなっています。

また、自社への理解度が高いことで、ほかの応募者との差別化を図ることが可能です。選考において差別化は重要なため、企業にマッチした自己PRを作成しましょう。

学生の人柄や価値観

自己PRでは、学生の人柄や価値観を見極めることもあります。インターンといえども、企業は自社の仕事を任せるために信頼できる人材を採用したいと考えています。一時的ではあるけれど自社の社員として採用するため、人柄に問題がある学生には仕事を任せたくありません。誠実な人柄が伝わる自己PRであれば、インターン選考の通過率は高くなるでしょう。

また、アピールする強みが企業の価値観とマッチしない場合では、インターンに参加できても採用にはつながらない可能性があるので注意しましょう。

企業と学生がマッチしているか

企業の社風と合わない場合、採用してもミスマッチが起こりやすいです。そのため、採用担当者は、学生が企業に合っているのかを自己PRで確認したいと考えています。企業の会社方針や求めている人材にマッチしていると、学生に興味を持ち「一緒に働きたい」と思われやすくなります。

自己PRで強みを伝えるだけでは、企業とマッチしているのかを判断できません。インターンでどのように企業で活躍できるのかを書くことで、企業にとってメリットのある人材だと判断されます。

論理的説明に長けているか

自己PRでは、論理的説明に長けているかどうかも注目されるポイントです。論理的思考力は業務を遂行するために必要な能力です。自分の考えをわかりやすく説明することは、仕事においてさまざまなシーンで活躍します。わかりやすく説明するためには、きちんと筋道を立てて表現しなければいけません。

人には負けない強みを持っていたとしても、わかりづらい自己PRでは魅力がすべて伝わらない可能性があります。論理的に自己PRを作成することで、インターン選考の評価にもつながるため、意識して作りましょう。

【アピールポイント別】インターン選考を勝ち抜く自己PR例文

共感性

最初の文で自分の強みを簡潔に伝えることで、採用担当者がアピールポイントを理解しやすい仕上がりになっています。採用担当者はエピソードの結果よりもそこに至る過程に注目しているため、課題から自分の取った行動や思考をより具体的に記載することが大切です。

最後は職種にからめた文になっていますが、企業への理解度を示すために企業の特徴を含めるとさらに良い例文になるでしょう。

コミュニケーション能力

銀行のインターン選考を想定した例文です。コミュニケーション能力を「相手にわかりやすく伝える力」と表現することで、ライバルとの差別化を可能にした一文になっています。キャッチフレーズを考えると、さらにインパクトを残すことができるでしょう。

少々長い印象を与えるため、エピソードをもう少し簡潔にまとめると良い例文になります。最後には企業の特徴を自己PRでふれており、企業への理解度が高いと伝わる文章になっています。

粘り強さ

努力をすることで目標を達成したことが伝わるエピソードなので、採用担当者も採用後に活躍できるイメージがわきやすい例文になっています。

自分の強みと企業の求める人物像がマッチしているため、入社後のビジョンが伝わる例文です。インターンでの経験で企業にどう貢献できるのかを伝えられると、より仕事ぶりや意欲が伝わるので作成するときは意識してみてください。

継続力

TOEICの点数を記載していることで、学生の英語力がわかりやすく伝わる文になっています。スキルをアピールしたいときは、客観的に価値を示す指標を用いることが大切です。

努力を継続することはどの企業においても有効なアピールポイントなので、魅力的な自己PRになっています。また、自分の能力を仕事でどのように活かせるのかをアピールできているため、有能な人材だと判断してもらいやすいでしょう。

協調性

最初の一文はキャッチフレーズを活用しており、採用担当者の関心を引く文章になっています。問題を改善するための行動もうまくまとめられているので、強みに説得力が増しています。

また、協調性は社会人に必要なスキルであるため、企業のニーズにマッチしている強みをアピールできています。最後の仕事にどう活かせるのかについても、わかりやすく表現されているので、入社後の仕事ぶりが期待できる印象を与えるでしょう。

インターンの自己PRを作成するときのポイント

文書校正に注意する

インターン選考の自己PRを作成するには、文書校正に注意しましょう。文書校正を間違ってしまうと、わかりづらい表現になってしまい、企業に魅力が伝わりません。それだけでなく、学生に簡潔に伝える能力が備わっていないと判断されてしまう恐れがあります。

わかりやすく伝えるためには、上記の構成で作成することがポイントです。

結論である強みを伝えた後にエピソードを記載することで、採用担当者はイメージが湧きやすくなります。

要点を簡潔にまとめる

文書校正に注意するだけでなく、要点を簡潔にまとめることも大切です。要点がまとまっていない文章は、結局のところ何を1番伝えたいのかがわからない自己PRになってしまいます。

自己PRを簡潔にまとめるには、本当に伝えたいことを絞りましょう。さまざまな要素によって自己PRは構成されますが、わかりやすく表現するためには不要な部分がいくつかあるはずです。

取り除いてもアピール全体の意味が理解できるならば、不要な部分と判断できます。本当に必要な部分だけを残すことで、要点が簡潔にまとまった自己PRを作成することができます。

自分らしさを意識して表現する

自己PRで強みを裏付けるエピソードを作成するときは、自分らしさを意識して表現してみてください。採用担当者はエピソードの大きさよりも、学生の人柄を知りたいと考えています。

自分らしさを伝えるときは、経験そのものを伝えるのではなく、経験で得た強みや困難を乗り越えるためのエピソードを伝えると有効です。部長やリーダーをした経験だけを伝えるのではなく、採用担当者は経験の過程を知りたいため、自分らしさを交えながら経験のエピソードを作成してみましょう。

インターン選考でほかの人と差別化するコツ

工夫した表現で強みを伝える

強みを伝えるときはありきたりな表現を避け、工夫した表現で伝えるとほかの学生と差別化することができます。

たとえば「向上心がある」「コミュニケーション能力に長けている」といった表現は多くの学生が利用しているため、自己PRの印象が弱くなってしまいます。表現を工夫するには、以下の例を参考にしてください。

上記のように、少し工夫するだけで自己PRのクオリティがアップします。

思考プロセスを具体的に記載する

採用担当者は自己PRで学生の人柄を知りたいと考えています。そのため、思考プロセスを具体的に記載することは、人柄を伝える効果的な情報になります。また、原因を解決に導くまでのプロセスを具体的に記載することで、ほかの学生との差別化も期待できます。

思考プロセスを記載するためには、問題に直面したときに何が原因だったかを捉え、どのような行動を取ったのかを具体的に説明します。何が原因だったのかを認識することは学生の価値観を、原因を解決するための行動は学生の論理的思考力に触れるとが可能です。

文字数制限はありますが、何をどう考え、行動したのか、自己PRには自分の考えを記載するようにしましょう。

キャッチフレーズを作る

キャッチフレーズとは、相手にインパクトを与えるために使われる短い言葉をさします。自己PRで使用すると採用担当者に強い印象を残すことができるため、ライバルとの差別化が可能になります。

作成するときは、アピールしたい強みや経験から考えることがポイントです。自分の長所や魅力を洗い出し、企業に伝えたいものを選びましょう。たとえば、柔軟性を強みとするならば、以下のように作成します。

キャッチフレーズは映画やCMでもよく利用されているため、作成する際は参考にしてみてください。

インターンの自己PRを作成するときの注意点

アピールしたい強みは1つに絞る

採用担当者に強い印象を与えるためには、アピールしたい強みは1つに絞るようにしましょう。たとえば「コミュニケーション能力に長けており、忍耐力があり、向上心がある」では、1つ1つの持つ印象が弱くなり効果的に訴求できません。

複数のアピールポイントを伝えてしまうと、結局何を伝えたいのかわからず逆効果になってしまいます。また、説得力が欠けてしまうため、アピールするときは要点を1つに絞るようにしてください。

志望動機と一貫性のある自己PRにする

自己PRは志望動機と一貫性をもたせると、各内容の説得力が高まり効果的に訴求できます。一貫性のない内容だった場合は、自分の強みを活かせる業務を理解できていないと判断される恐れがあります。

たとえば、志望動機で「地道にコツコツできる仕事に興味がある」と記載したにもかかわらず、自己PRで「コミュニケーション能力に長けている」といった強みを伝えるのは最善ではありません。

この場合だと自己PRは「個人で行う仕事で高い集中力を発揮する」とアピールしたほうが一貫性があり、採用担当者に入社後の活躍をイメージしてもらえやすくなります。

インターンの内容とリンクさせる

企業は学生を採用するメリットを知るためにも、採用後に活躍できるのかを自己PRで判断しています。自己PRをインターンの内容とリンクさせることで、企業への理解度や参加意欲が伝わる自己PRを作成できます。そのため、インターンの内容を念入りに下調べを行い、自己PRを作成していきましょう。

調べても不明な部分が多いのなら、OB・OG訪問を活用してみてください。経験者であればインターンの内容を把握しており、必要なスキルを理解しています。難しい場合は、同業他社や同じ職種で働いている人に聞くのも有効です。

魅力的に自己PRを伝えてインターン選考の合格率を高めよう！

魅力的な自己PRを作成することで、インターン選考の合格率は格段に上昇します。自己PRを作成するときは企業が注目しているポイントを意識して、企業のニーズに合った強みをアピールした自己PRを作成しましょう。

文章校正に注意し、工夫した表現を使うことで、ライバルとの差別化ができます。企業やインターンシップの内容を下調べして、活躍できる強みをアピールしてくださいね。