【例文あり】選考を突破する！志望動機の書き方と入社意欲をアピールするコツ

志望動機は選考の最初から最後まで重要！

「志望動機」とは、「応募先の企業に入社したいと考えている理由」を述べた文章のことです。

志望動機を述べることで、企業の採用担当者に入社意欲の高さを伝えることができます。

志望動機はほとんどのエントリーシート（ES）で聞かれる設問であり、記入欄が用意されている場合は、指定された欄に記入します。

また志望動機は面接の場で改めて聞かれることも多く、選考の最初から最後まで使う重要な文章であると言えます。

そのため、最終面接でも通用するような「是非この人に入社して欲しい」と強く思わせられる志望動機を作り上げましょう。

企業が志望動機を聞く理由

入社意欲の高さを知るため

企業の採用活動には多大な労力と時間、費用が掛かります。企業は入社後すぐに辞めるようなことが無く、長く活躍してくれる人材が欲しいと考えています。

そこで、応募者がそのような入社意欲の高い人材であるかどうかを確かめるために、志望動機を確認しています。

志望動機を書く際、応募先の企業で特に魅力的に感じられたポイント、その企業でなければいけない理由についてを述べるためには、業界・企業研究により、応募先の特徴や他社との違いについて理解を深めることが不可欠です。

そのため、志望動機が優れていると、企業はその分だけ応募者が業界・企業研究に力を入れたのだと考えます。

そして、良い志望動機を書くための手間を惜しまないほど、入社意欲が高い人材であると判断するでしょう。

自社とミスマッチを起こしていないかを確かめるため

長く活躍してくれる人材かどうかを見極めるために重要なのは、入社意欲の高さだけではありません。

応募者が自社のどこに魅力を感じているのか、自社でやりたいことが何かという点も大切です。

応募者が魅力的だと述べる点が自社の実態とかけ離れていたり、やりたいことが自社では叶えられないことであった場合、入社後にミスマッチが起こりかねません。

ミスマッチであった場合、日々の仕事内容に不満を抱かれやすくなるため、早期辞職のリスクに大きく繋がります。

ミスマッチを起こさないためにも、志望動機を書く前に、業界・企業研究をしっかりと行い、企業に対しての勘違いなどを解消しておくことが大切です。

志望動機を書く前にするべきこと

業界・企業研究を徹底的に行う

具体的かつ企業にマッチした志望動機を書くためには、業界・企業研究で応募先について深く理解することが不可欠です。

インターネットや企業の開く説明会に参加したりするなどして、情報収集をしましょう。インターネットで情報収集する際、まず参考にできるのは、企業の公式サイトや求人サイトに書かれた採用情報です。

企業の特徴や求める人物像などが分かりやすくまとめられていることが多いです。他の企業の情報と比較することで、その企業ならではの魅力も見えてくるでしょう。

また実際に働く社員のインタビューが公開されていることもあり、働き方や社風などの職場の実態を垣間見ることができます。他にも企業の口コミ情報を集めているサイトを参考にすることもできます。現役やかつての社員が書いたレビューからは、良い所も悪い所も様々知ることができます。

インターネット以外にも、企業が行っている説明会には積極的に参加するのがおすすめです。公式サイトや求人サイトには載っていないような情報が公開されることがあります。

質疑応答の時間が用意されていることも多いため、社員に直接質問することもできます。ここで聞いた情報が自分だけのオリジナルエピソードになったり、経験として活きてくるので、活用しましょう。可能な限り応募先企業への理解を深めていきましょう。

内定者の志望動機を参考にする

インターネット上には、各企業の選考に関する口コミを集めているサイトが存在します。内定者が志望動機を投稿していれば、その文章を読み参考にすることができます。

志望動機を評価するポイントは企業によって様々であるため、どのような内容や書き方の志望動機が高く評価されるのかを自分なりに調査してみことをおすすめします。

応募先企業の志望動機が投稿されていない場合には、同業他社に向けた志望動機を参考にしてみても良いでしょう。

また面接の様子などが投稿されていれば、現役社員の雰囲気を知ることも可能です。様々な情報を業界・企業研究、そして志望動機の作成に活かしていきましょう。

志望動機は3ステップで構成しよう！

結論となる簡潔な志望理由から書き始める

志望動機を書く際、まずは結論から始めましょう。ここでの結論とは、「貴社を志望したのは、〜だからです」というように志望理由が何であるかを簡潔に伝えるものです。

志望動機においては、具体的なエピソードで志望理由の根拠を示し、説得力を高めることが不可欠です。この過程をスムーズに理解してもらうためにも、話の前提や軸となる結論を最初に述べておかなければなりません。

ここでは、あくまでも話の前提や軸を伝えることが目的であるため、志望の理由は簡潔に一言で表せると良いでしょう。

ただし、「貴社の社風に魅力を感じました」などのように漠然とした書き方にならないように注意しましょう。対象となる範囲が広過ぎて、魅力を感じている点がいまいち掴めません。

この場合、「貴社の○○という社風に魅力を感じました」とすると、簡潔かつどこに惹かれたのかが一目で分かるようになります。

エピソードで根拠を示す

簡潔に志望理由を伝えることができたら、次はその根拠を具体的なエピソードを述べて示しましょう。

先に述べた志望理由がうわべだけのものではなく、確かなものであると読み手に納得してもらい、入社意欲の高さを示すことが目的です。

簡潔な志望理由は他の応募者と被ることも多いですが、自分ならではのエピソードを述べることで他者と差別化することが可能です。

志望したきっかけ、魅力を感じた理由の深掘りなど、根拠となり得るものは複数あると思いますが、エピソードは1つに絞ることがポイントです。エピソードをいくつも書いてしまっては、内容が薄く、話が散らかってしまいます。

一つのまとまったエピソードを伝えられると、読み手が話を理解しやすくなるでしょう。

最後に意気込みを述べる

志望動機の締めには、これまでの内容を踏まえた意気込みを述べると良いでしょう。

ここでの意気込みとは、「こういう仕事をしていきたい」「こういうことを達成したい」「こういう風に会社に貢献していきたい」というような入社後の展望のことです。

応募先に入社するまで（選考）のことだけでなく、入社後のこともしっかり考えているほどに入社意欲が高いということをアピールできます。

また応募者が実際に働く姿をイメージしてもらうことに繋がるため、採用担当者に自社で活躍してくれそうだと思ってもらえたなら、高く評価してもらえるでしょう。

志望動機を書くポイント・コツ

その企業でなければいけない理由を書く

志望動機では、その企業でなければいけない理由を書くと、より志望度が高いことをアピールできます。

あまり他の企業では見られない強みに着目できると、その企業でなければいけないということへの説得力が生まれやすいでしょう。

志望動機として、多くの企業に当てはまりそうなことを述べてしまうと、どの企業でも良い、つまり志望度や入社意欲が低いのではないかと思われてしまうリスクがあります。

応募先が持つ他社に無い強みを知るためには、やはり業界・企業研究が欠かせないため、徹底的に行うようにしましょう。

就職活動の軸と関連させる

志望動機を書く際、志望理由を裏付けるエピソードで就職活動の軸について触れることをおすすめします。

就活の軸は企業選びの基準であり、応募者それぞれの大事にしたい点が浮き彫りになるものです。

明確な基準を持って企業選びをした結果、応募先に入社したいと思ったということをしっかりと伝えられれば、採用担当者は真剣に考えて応募してくれたのだと感じるはずです。

そこから入社意欲の高さを汲み取ってくれるでしょう。

また就活の軸は人それぞれの個性が出やすいため、他者とは異なる自分ならではの回答を作り上げやすいでしょう。

入社後にやりたいことの範囲を狭め過ぎない

志望動機の中で、入社後にやりたいことについて触れることもあるでしょう。その場合、やりたいことをあまり詳細に書き過ぎないようにしましょう。

詳細度が上がるということは範囲が狭まるということであり、その狭い範囲の仕事しかやりたくないのではないかと思われてしまいかねません。

一つの職に就いても、仕事の内容が多岐に渡るような場合には、入社できたとしても、希望の仕事を必ず担当できるとは限りません。

希望の仕事を任せられる見込みが薄かった場合には、ミスマッチが起こりやすいと見られてしまい、良くない印象を抱かれてしまうリスクがあります。

志望動機の例文

社風への共感が理由の志望動機

社風を志望動機とする場合には、社風に共感している理由だけでなく、社風と自分がマッチしているということを伝えられると良いでしょう。

応募先の社風と相性が良いということは、応募先の環境に馴染みやすく、活躍しやすい存在であるということであり、好印象を与えられるからです。

どのように働いていきたいかというような仕事に対する価値観や実際に社風に通じる部分のある環境に身を置いた際のエピソードを述べると効果的でしょう。

やりたいことが理由の志望動機

入社後にやりたいことが志望動機である場合、それをやりたい理由、応募先でそれができると思う根拠を説明する必要があります。

特に前者はやりたいと思ったきっかけを含めて、具体的なエピソードを伴って説明できると良いでしょう。

この2点をしっかりと示し、やりたいことに関して強い意欲が確かにあること、それを達成する場所が応募先でなければならないことを採用担当者に納得してもらいましょう。

理念への共感が理由の志望動機

理念への共感を志望動機とする場合には、理念に共感している理由を裏付けし、その点を採用担当者に納得してもらうだけでは不十分です。

そのような理念のもと、自分がどのように働いていきたいのかということを示し、理念への共感を行動に繋げる意欲があることをしっかりと伝えましょう。

理念に則して仕事ができる人材であると示すことは、それを掲げる企業に適性があることのアピールとなります。

商品・サービスが理由の志望動機

商品・サービスの良さが志望動機である場合、ただ好きであるという気持ちを示すだけでは、仕事にあまり結びつかず、良い文章になるとは言えません。

一例ですが、開発・提供する立場から見た商品・サービスの素晴らしさを分析し、それを踏まえて自分がどのようなものを作りたいかということを述べると効果的でしょう。

商品・サービスの良さに惹かれたというきっかけが仕事への意欲や将来の目標に繋がっていることをしっかりと伝えることができます。

福利厚生が理由の志望動機

福利厚生面は企業理念や社員を大切にする社風が反映されやすく、企業によっては大きな差が出るところです。

福利厚生を志望動機にするときに注意するべきポイントがあります。福利厚生は社員が受けるサービスであるため、ただ安心できるというようなことだけを述べると、受け身な印象を与えてしまいやすいということです。

福利厚生が充実している環境だからこそ頑張っていきたいことを掲げることで、能動的でポジティブな印象を与えられます。

志望動機を書く際の注意点

適切な文字数でまとめる

ESに志望動機を記入する際には、あらかじめ文字数の上限が指定されていることが多いです。指定された文字数の8〜9割程度は最低でも記入するようにしましょう。

また一文は短く簡潔にまとめるのがポイントです。文章が冗長になって要点を掴みにくくなったり、一読するのに掛かる時間が増えたりしてしまうからです。

志望動機は読み手のことを意識して一文を短く、一般的に適切な長さであるとされる200〜400字程度でまとめられると良いでしょう。

他社の志望動機を使い回さない

就職活動においては、多くの企業に履歴書を出す必要があるため、使い回せる志望動機を作成したいと考える人もいるでしょう。しかし、それはおすすめできません。

志望動機は企業ごとの特徴に関して言及する必要があり、その企業ならではの魅力的なポイントを語ることで入社意欲の高さをアピールするものです。

使い回せる志望動機を作成する場合、多くの企業に当てはまることしか書けなくなってしまい、応募先にどうしても入社したいというアピールに説得力が出せないからです。

先述の通り、志望動機は最終面接まで使用する可能性のある文章であるため、各企業ごとに力を入れて作成しましょう。